新米歯科衛生士の萌香(もか)さん。
まだ研修期間でとても忙しい毎日です。
ここの歯科医院の院長先生や先輩歯科衛生士の皆さんはとても親切で愛情ある厳しさでいろいろ教えてくれます。人にも恵まれ環境に萌香さんは感謝をしていました。白い衛生士のワンピースに、パステルピンクのエプロンがよく似合います。
いつも病院が終わる18:00、「お疲れ様でしたー」と先生や先輩方にあいさつをして、片づけをしていると、院長先生に呼ばれました。
「萌香さん、まだ患者さん相手にしたことないでしょ?先生に受け渡すまでの流れ、やってみる?今日なら私のお友達が練習相手になってくれるよ。どうかな?この後予定とか入れちゃってる?」
突然のお話で(今から!?)と思いましたが、せっかくの機会なので、
「はい!よろしくお願いします!今日はこの後の予定何もないですし…(^^;」
と受けることにしました。
「そろそろお友達来るから待っていてね。」と先生は待合室の方へ出ていきました。
お疲れ様でしたー、でしたーと先輩衛生士達も帰っていきます。
一人になり。しばらくすると院長先生がにこにこしながら
「来たよー!じゃあ、処置室に呼び込むところからやってみよう。」
「わかりました!」と萌香さんは処置室でスタンバイし、先生のお友達が入ってくるのを待ちました。
コンコン…
「どうぞー」
「お願いします」
「彼は先生の友達の高橋君だ。とても優しいから間違えても大丈夫(笑)大丈夫か気になったら遠慮なく聞きなさいね」
「高橋さん、井上萌香と言います。本日初めて患者様案内の練習をします。よろしくお願いします。」
「ああ…よろしくお願いします。」
背が高く、物静かな挨拶で、でもにっこりと優しい笑顔を返してくれた。ちょっと照れ臭くなった。
「それではこちらの椅子へおかけください」
とリクライニングできる処置椅子へご案内する。
椅子に座ってもらったら、
「お洋服汚さないように、紙エプロンつけさせていただきますね。」
失礼します、と高橋さんの背後から紙エプロンのストラップを回す。うなじに顔が近づきちょっとドキドキする…
「それでは椅子を後ろに倒しますねー」
足で踏むスイッチを押して、椅子を倒す。
ウィーン…
所定の位置にすることができた。
高橋さんは椅子の上であおむけの状態だ。角度とか大丈夫かな…?倒しすぎて頭に血が上ったりしてないかな?エプロンはきつくないかな?など聞こうとしたその時、
高橋さんがいきなり起き上がり、私の腕をつかみ今まで寝ていた処置椅子に私を引き寄せ押し倒したっ…!?
「わっ…へっ…!?」
一瞬何が起こったかわからず
どこからともなく取り出した粘着性のある包帯で腕と胴体を合わせて巻かれ、太ももひざ下足首も巻かれてしまった。
「何っ!?こんなこと…!?先生…!?」
と先生を顔だけで探すと、先生はいない…
「萌香さん、よくできたね~。先生はこれも全てOKしてくれてるから別に来ても大丈夫だよ(笑)萌香さんにも患者さんの気持ち味合わせてあげようと思って。」
と楽しそうににやにやしながら私を見てる。
「おすすめの施術をしてあげるね」
と、輪っかにベルトがついた器具を取り出し、喋ろうとする私の口に押し込んできた。
「ちょっと…待って…ふはぁっ…はぅ!あーっ(怒)」
強制的に口を開けられてしまい、言葉にならない。そしてベルトを後ろに回しきつく止めた。
「歯磨きって毎日すると思うけど、他人にされたらどんな感じするか知ってる?動けないように拘束されて、強制的に開けられた口を歯ブラシでまさぐられる感覚はどんなだろうね~(笑)」
と言いながら私の口に歯ブラシを入れて、やさしくブラッシングし始めた…。
普段何も思わない歯磨きなのに、歯茎や上あごを歯ブラシで触れられる度に下腹部がむずむずし、体全体もむずむずし、息があがる。次第に荒くなった呼吸は喘ぎ声のように聞こえ始め、自分の声に羞恥心を煽られる。
初対面の男性の前で口を強制的に開けられ、まじまじと口内を見られるのも恥ずかしい。むずむずする体をよじろうとしても包帯で巻かれてしまっているため、もがくようにしか動けない。その拘束感にもよりどきどきしてしまう。
「萌香さん、、かわいいね。今日はこの後予定ないって言ってたよね。もっと遊ぼうね(笑)」
(よくわからないけど…なんかすごくどきどきする、楽しい…もうどうなってもいいや…)
と初めて味わった感覚に飲まれてしまう萌香さんでした。
おしまい
コメント
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2020/08/25 編集
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2020/09/01 編集
浮世恋之介
今日は旧暦8月15日、今夜の月が中秋の名月ですね。
しかし、天文学上では、地球から見て月がちょうど太陽とは反対側に来るのは、明日ですから、満月になるのは明日10月2日です。
今夜、別々の地で同じ月を見上げることになりましょうか。
2020/10/01 URL 編集
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2020/10/31 編集